和牛の輸送ストレス

鹿児島県農業開発総合センター畜産試験場は、和牛の輸送ストレスを軽減する対策をまとめた。
出荷前に肝機能強化剤を与えたり、飼料添加物を工夫したりすることで食欲が保たれ、
血液中のストレス物質が減ることを確認。
昨年、宮城県で開かれた全国和牛能力共進会(全共)に先駆けた試験で効果を確かめ、
全共でも大きな実績を残した。今後、繁殖雌牛の導入や肥育牛の出荷の際の対策として現場に普及する。
昨年6・7月に、試験場の肥育牛3頭、雌牛4頭で試験した。

肥育牛は、糖蜜と乳酸菌培養(ギャバ)、ビタミンEが主成分の飼料添加物を出荷の10日前から
1日500グラムずつ与えた牛と与えなかった牛を比較。
と畜場への出荷前日と到着時にそれぞれ血液を検査し、変化などを調べた。

与えなかった牛は血液中のストレス指標となるTBARS値が1ミリリットル当たり約30ナノモル増えた
与えた牛は同1・7ナノモルしか増えなかった。

雌牛は、九州自動車道で1021キロの距離を2トントラックで輸送し、飼料・水の摂取量や体重、血液を調査した。
食欲が減退した牛は血液検査で肝機能が異常値を示していたため、
輸送前に肝機能強化剤を投与すると食欲を維持できることが分かった。輸送前にビタミンAを数回、
投与することも、免疫力を高めるのに効果的だった。

肥育牛と雌牛の試験はいずれも停車時にミストファンを使い、体温の上昇を抑えた。

これらの対策を講じ、鹿児島県から約1700キロ離れた宮城全共では「日本一」を果たした。
今後、農家が繁殖用雌牛の導入や肥育牛の出荷の際に応用する考え。
試験場肉用牛研究室の磯部知弘室長は「県外や県内の離島などから牛を導入する際や、
肥育牛を東京や大阪の市場に出す場合に役立つ」と強調する。
飼料添加物やビタミン剤などは一般的なものだが、   ⇒  弊社でも販売中!
獣医師の指導や用法・用量に従って与える。

(日本農業新聞より抜粋)